全国地域医業研究会　活動報告2014年　診療報酬改定

全国地域医業研究会　２０１４年度　総会（２０１４.１１.１５）

１．はじめに

平成２６年４月より消費税が予定通り８％に引き上げられたが、当初の政府見解より経済への影響は大きく、消費の落ち込みが回復せず、平成２７年１０月より１０％への引き上げの判断について年末までに判断することとなっている。

また、同時に２０１４年診療報酬改定が行われ、本体、＋０．７３％　薬価－０．６　全体＋０．１と消費税分を加味すると実質マイナス改定ということで、入院医療・外来医療を含めた医療機関の機能分化・強化と連携が求められ、在宅医療の充実、医療提供体制の再構築、地域包括ケアシステムの構築を図ることと、病院の機能分化により診療所への患者の流れが変わり診療所の主治医機能がますます求められることとなる。

そして、法律準備として「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備に関する法律」が成立し１０月より施行され、社会保障制度を将来も維持していくために、医療・介護提供体制の構築や医療・介護を対策とした新たなる税制支援制度の確立、地域包括ケアシステムの構築などを行い、新たな基金の創設と医療、介護の連携強化等を内容として、地域における医療と介護の総合的な確保を推進することとされた。

このような中で、当研究会では地域包括ケア体制構築をサポートするため、今まで培ってきた会計事務所の人脈（ネットワーク）を活用することが有効と考え、平成２５年４月、「地域包括会計事務所」を商標登録（登録５５７５７７７）し、当年度はその活動として「会員向け地域別研修会」「医療・介護経営定例セミナー」を中心に次のように活動した。

２．全国地域医業研究会２０１３年度活動報告

（１）会員研修

①会員向け地域別研修会（地域包括会計事務所説明会）
・東京　９月２１日　４８名　４月１９日　３名
・四国（愛媛）　１２月４日　１３名
・九州（福岡）　１２月１１日　１０名
・関西（大阪）　１２月１３日　１２名

②実務者研修（確定申告対応）
・２月５日（東京）　１４名

③ＭＩＯ（医療法人監査機構）
・６月１３日（東京）　２３名（内会員１２名）

（２）医療機関・介護事業者向け研修

①医療・介護経営定例セミナー
・東京　４月２５日　８０名
・九州（福岡）　６月１８日　６６名
・四国（香川）　７月１５日　２５名
・関西（大阪）　７月１６日　７１名
・東北（仙台）　８月２１日　４７名
・北陸（金沢）　２０１４年９月１７日　４０名
・北海道　開催なし

②診療所スタッフスキルアップ研修
・東京　６月２１日　４９名

（３）地域包括会計事務所支援活動

・支援サポートセンターの開設
・ＨＰの開設（http://www.houkatsu.net）、ポスターや案内用冊子の作成
・会員への個別説明への対応

（４）終わりに

「地域包括会計事務所」とは、地域包括ケア体制推進を総合的にサポートできる会計事務所で、医療・介護提供体制全般に精通し、地域ニーズを的確に把握して、会計・税務を基本とし、関連する士業や専門職とネットを組み、超高齢社会におけるリビングウィルに基づく住まい、医療、介護、権利擁護、財産管理、相続など一括的に相談できる体制のことであり、特に、独居、高齢者世帯の日常的なトータルサポートが可能な体制を言います。

全会員が活動の趣旨を理解し、広めていただくための活動をサポートできたかどうか、次の点について確認し、次年度の活動に活かすこととしたい。

①上記２（２）医療機関・介護事業者向け研修において①「医療・介護経営定例セミナー」について、６カ所開催したが、スケジュールがたてられず北海道での開催ができなかった。次年度は開催地を検討したい。

②地域包括会計事務所については、その必要性を全会員に説明会を開催して実施し、会員の中でも一部活動が開始されたが、次年度は普及と活発となるための活動支援が重要と考える。

③医療機関へのサポートとしてのＭＩＯの活動、診療所スキルアップ研修については参加者が多く引き続き次年度も開催したい。

④会員向け実務者研修については、これまで毎年開催してきたが、一定の効果が感じられたので、次年度以降、首都圏会に開催頻度も含めてお願いすることとした。

⑤各都道府県（市区町村）内地域での簡易診療圏調査、メッシュ地図、将来人口推移、介護需要等について基本情報として有用に活用されていますので引き続き、有効に活用していただきたい。

資料送付（２０１３．９～２０１４．８）

メディカルクオール ２０１３．９（１８５回）～２０１４．８（１９６回）

本部定例会議開催報告

セミナー開催報告

資料相談件数425件

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